近年、高齢化や医療技術の進歩により、手術が行われる機会が増えています。手術の成功には、医師や看護師をはじめとする医療従事者のチームワークが不可欠ですが、その中でも手術室看護師の存在は欠かせません。
手術室看護師は、手術前から手術後まで、患者さんを支える重要な役割を担っています。しかし、手術室看護師の業務内容や役割、そしてやりがいについては、あまり知られていないかもしれません。
本記事では、手術室看護師10年overのわたしが、手術看護師の役割ややりがい、必要なスキルやキャリアアップについて詳しく紹介し、手術看護師の重要性を再認識する機会としたいと思います。以下は手術室看護師略して『オペカン』と書いていきます。
1.オペカンのやりがい
オペカンのやりがいには、以下のようなものがあります。
- チーム医療に貢献できること:手術には、医師や看護師、麻酔科医など多数の専門家が必要です。オペカンは、その中で重要な役割を担い、チーム医療に貢献できることがやりがいのひとつです。調整役みたいな感じです。
- 患者さんを支えることができること:手術は、患者さんにとって大きなストレスや不安を伴うものです。オペカンは、患者さんをサポートすることで、彼らの安心や快適な手術生活を支えることができます。縁の下の力持ち的な役割です。
- 手術の成功に貢献できること:手術が成功するためには、オペカンの正確なアシストや適切な対応が欠かせません。手術が成功した時には、自身の役割が大きいことを実感でき、やりがいを感じることができます。
- 知識や技術の向上が期待できること:オペカンは、手術に必要な知識や技術を習得することで、自身のスキルアップにつながります。新しい技術や手法が導入されることもあり、常に学びの姿勢を持つことができます。
病棟とは違うやりがいがありますよ。オペ中の一体感・臨場感は一度あじあうとなんとも言えない達成感を感じられますよ。
2.オペカンの役割
オペカンが行う業務は以下のようなものがあります。簡単に具体的に説明します。
- 手術前の準備:手術には、患者さんの状態を確認するための検査や手術室の準備、手術に必要な器具や薬剤の準備が必要です。オペカンは、これらの準備を行います。
- 手術中のサポート:手術中は、医師が手術を行いながら、オペカンがアシストします。具体的には、手術器具を提供したり、手術中の患者さんの状態をモニターしたりします。
- 手術後のケア:手術後は、患者さんが安定した状態になるまで手術看護師は、手術後のケアも担当します。手術が無事に終了した後は、患者さんの血圧や心拍数、呼吸などをモニターし、異常があれば適切な対応を行います。また、手術後には痛みや吐き気、嘔吐などの症状が現れることがあります。オペカンは、患者さんの症状を把握し、適切な薬剤を投与したり、症状の緩和に努めます。
ドラマでよく見るようにメスなどの器具を渡しているだけではないですよ。器具を渡すのも大事な役割ですが、患者さんが安全な状態でオペが終わるように状態の観察、異常の早期発見などオペ前中後とトータルで患者さんを看て患者さんにとってよりよいものになるように工夫しています!!
3.オペカンに求められるスキル
オペカンには、以下のようなスキルが求められます。
- 専門的な知識:オペカンは、手術に関する専門的な知識を持っていることが必要です。手術に必要な器具や薬剤、手術の流れなどを正確に把握し、適切な対応を行うことが求められます。
- コミュニケーション能力:オペカンは、医師や他の看護師、患者さんやその家族など、様々な人々とコミュニケーションを取ることがあります。円滑なコミュニケーションを図ることで、手術がスムーズに進むことが期待されます。
- チーム医療への貢献:オペカンは、医師や他の看護師と密に連携し、チーム医療に貢献することが必要です。相手の意見を尊重し、協調性を持って業務を遂行することが求められます。
- ストレス耐性:手術は、予期せぬ事態が起こることがあり、ストレスがかかることがあります。オペカンは、冷静な判断力を持ち、ストレスに耐えることができる必要があります。
必要なスキルは看護師であれば身についていきます。こんなスキルないやって思わずのんびり構えていても大丈夫ですよ。
4.オペカンのキャリアアップ
オペカンには、以下のようなキャリアアップがあります。
- 手術室でのキャリアアップ:オペカンとしての経験を積み、手術室の役職(副看護師長や看護師長)に昇格することができます。管理者として、手術室のスタッフの管理や手術室の運営を行うことが求められます。
- 他の診療科への転科:オペカンは、他の診療科への転科も可能です。たとえば、救急外来や集中治療室などの診療科で看護師として働くことができます。手術室では挿管介助や急変時対応になれてきます。そういったところも強みになってきます。
- 教育・研究職への進路:オペカンは、教育や研究職に進むこともできます。大学病院や専門学校などで教育を行ったり、手術の研究に携わることができます。
看護協会が定めている認定看護師も手術分野があります。特定行為看護師も手術場で活躍する場があります。挿管介助は日常茶飯事に業務していて、急変も病棟よりかは当たることがあります。そういったところも、キャリア構築としてオペカンは魅力があると思います。
5.まとめ
- 患者さんの命を支えることができること:オペカンは、手術において患者さんの命を支える大切な役割を担っています。患者さんの手術が成功することで、手術看護師は達成感を得ることができます。
- 専門的な知識を活かすことができること:オペカンは、手術に関する専門的な知識を持っています。その知識を活かし、患者さんの治療に貢献することができます。
- チーム医療に参加することができること:オペカンは、医師や他の看護師と密に連携し、チーム医療に貢献します。その一環として、患者さんの治療に貢献することができます。
- キャリアアップの機会があること:オペカンには、手術室のマネージャーに昇格したり、他の診療科に転科したり、教育・研究職に進んだりするキャリアアップの機会があります。
以上が、オペカンのやりがいについての説明です。オペカンは、患者さんの命を支える大切な役割を担い、やりがいを感じながら働くことができます。病棟とは業務もガラッと違いますが本当にやりがいをちょくで感じることができる部署です!!